ご挨拶

弊社でこの9月に上演し好評を得た舞台『1999年の夏休み』を別演出により早くも再演を致します。

本作品は映画作品として、シナリオ・岸田理生、監督・金子修介のタッグで 1988年に初上映され、30年たった現在でもリマスター版等が公開されるほど多くのファンを持つ作品です。

今回の舞台上演では演出に生前の岸田理生の執筆を触発し、共同で舞台作品を手掛ける、岸田作品の継承者と言っても過言ではない野口和美が9月公演同様手掛けます。

「愛」と「命」、本作が持つテーマは2020年のコロナ禍だからこそ届けたい舞台になると確信しています。

本作品は友情を超えた少年たちの愛を大胆に描き、さらに映画ではカットされた家族の絆を導入し上演した『1999年の夏休み 2020ver』とはまったく異なる演出で新バージョン『1999年の夏休み episode 0』として上演します。

また野口作品には欠かせない、演出家・振付家・ダンサーでもあるコンドルズのスズキ拓朗がステージングを担当。

安川純平、テジュ、古谷大和らのような若き次世代の俳優から、寺山修司の世界を担う「演劇実験室◉万有引力」の中心的存在の森ようこ、多様性というテーマを軸に表現者として幅広い作品に出演している佐藤考哲が出演者として名を連ねます。

今年8月劇場は閉館し演劇上演がほぼされていなかったコロナ禍に野口主宰の青蛾館で上演された幻の舞台『1999 年の夏休み episode0』がキャストを一新して今上演すべき舞台、コロナ禍での演劇上演としてひとつの記録にも成り得る貴重な作品としてご覧下さい。